ここ数年、温暖化に伴い以前より気温が上昇しています。それに伴い熱中症患者が増えており、環境省がホームページや自治体にむけ予防法など発信しています。
特に注意すべき点が、熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者であるということ。なぜなのでしょうか?
加齢による体温調節の機能低下
人間の体は体温を一定に保つための機能があり、暑さを感じると体温をさげるための指令を出します。汗をかく、のどが渇くなどがその一部です。ところが高齢になってくると皮膚の温度センサーがうまく機能しなくなり、暑いから体温をさげるという指令が遅れることがありあます。本人はそれほど暑さを感じなくても体の内部が高温になっていることがあり、ほっておくと脳を含む重要な臓器の機能に障害をおこし深刻な状態になる可能性があります。
若年者と高齢者では、体内の水分量に違いがある
また高齢者は若年者と比べて、もともと体の水分量が少なくなっています。同じ量だけ汗をかいても高齢者の方が脱水状態になりやすいので注意が必要です。
部屋の温度は温度計でこまめに確認する、夏は喉がかわいていなくても定期的に水分を補給するなど高齢の方には周囲の人からもお声かけしてください。
適度な運動をすることで熱中症を予防する
また熱中症対策に近年見直されているのが適度な運動です。
日常的に運動して若年者と同等の体力レベルをもつ高齢者では、若年者に劣らない暑さに対する耐性(同等の発汗能力など)を持っていることが明らかにされています。
このことは、高齢になっても日常的な運動習慣を身につければ、体温調節機能の老化を遅らせることができることを表しています。若年者と同レベルとまではいかなくとも熱中症予防のためにも無理なく適度な運動を続けましょう。(炎天下での運動は熱中症のリスクを伴います。朝夕の涼しい時間を選ぶ、空調設備のある屋内施設を利用するなどもおすすめです。また持病のある方は夏場の運動はお医者様に相談してから始めましょう)
ちゃんと理由があるんだなぁ。