円形脱毛症の患者数は推定で100万人以上と言われ、誰でもおこりうる病気の一つです。
命に係わる病気ではありませんが、大変な精神的苦痛を伴い社会生活に大きな支障をきたします。
その円形脱毛症の最新治療が テレビ東京の「治る最前線 円形脱毛症の最新治療」で紹介されていました。
円形脱毛症は、長年ストレスが原因と考えられてきましたが、順天堂大学皮膚科の池田教授らは「ストレスは関係していない」「免疫機能の異常で発症する」と話しています。
これについては賛否両論あると思いますが、私の経験がこちらの意見に当てはまります。
特に悩み事などない時期でしたが、ある日、ひどい胃腸炎にかかって嘔吐、下痢を繰り返し3日感で7キロも痩せたことがありました。そして胃腸炎が治ったと思ったら大きな円形脱毛症が3つもできていました。円形脱毛症は精神的ストレスが原因だと思っていたので、身体的ストレスでも原因になるんだなぁと、当時はショックながらも不思議に思ったものです。
今考えると円形脱毛症は「免疫機能の異常で発症する」ということなので、悪質なウイルスが体内に入ったことで免疫機能が活発に働きすぎたのかもしれません。
最新の治療法
順天堂医院で行われている最新の治療方は「局所免疫療法」
円形脱毛症は、免疫システムが、毛根を攻撃してしまうことで髪が抜け落ちてしまう疾患です。
実際は、毛根は害のないもの、しかし、免疫システムがなぜか毛根を有害だと勘違いし攻撃してしまうのです。これは明らかに免疫システムのエラーです。
免疫システムのエラーについては、詳しくはこちら
順天堂医院での治療は、この免疫システムを逆に利用する治療法です。
患者さんの頭皮に「SADBE」という薬品を塗ります。
治療は1~2週間に1度、この薬品を綿棒で頭皮に塗るだけ。
実はこの「SADBE」という薬品は、塗ると軽いかぶれをひき起こすそうです。
意図的に皮膚をかぶれさせることにより、毛根を攻撃していた免疫細胞が、かぶれた場所を治そうと移動します。これにより毛根への攻撃が治まるとのこと。
10年前に発症した70代の女性は、円形脱毛症が広がり、頭頂部にはほとんど髪の毛がなく、かつらを手放せなかったそうですが、この治療を続けて今ではかつらを必要としないくらいしっかりした髪の毛が生えていました。
しかし、この「局所免疫療法」は保険適用外、病院によって治療費も様々です。また全ての人に効き目があるわけではなく、有効なのは治療した患者の3割にとどまります。
レーザー治療
浜松医科大学付属病院で行われているレーザー治療。
「エキシマライト」と呼ばれる特殊な紫外線を発生する装置で、頭部を照射します。
毛が抜けた部分に10秒ずつ照射、5分ほどで全体の治療が終わるとのこと。
このエキシマライトの紫外線には免疫細胞を活性化する働きがあるそうです。
こちらは保険が適用され、3割負担の場合、一回の治療費が140円と患者さんの負担が軽いのが嬉しいところ。
痛みやかゆみといった副作用が少なく、一定の患者さんに効果があるようです。
下の写真は、こちらのレーザー治療を2年続けた人の例です。

なお、軽度の円形脱毛症であれば、2~3ヶ月で髪が生えだし、半年くらいで目立たなくなります。一時的なものなので、その間だけ隠せばいいだけ。
マジックで塗るなんていう、荒業も聞いたことがありますが、眉毛をかくアイブローなどを塗ると目立たなくなります。
最近では10秒で隠せるとして、以下の商品も人気です。