脳梗塞の発症から数時間以内であれば、血栓溶解療法(t-PA治療)という血栓をとかす治療で、症状が回復する可能性があるようです。
(※血栓溶解療法(t-PA治療)についてはこちらを参照してください)
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急性期脳梗塞に対するtPA静注療法(聖マリアンナ医科大学HPより)
しかしNHKの「ためしてガッテン」で、こちらの薬が効きづらく重症化する脳梗塞が最近増えていると放送していました。
驚くべきは血栓の大きさ。通常直径2~6ミリ のサイズの血栓が重症化する方は直径3センチの立派な梅干しほどにもなるそうです。これが血管に入っているというのが恐ろしい話ですよね。
さて、この重度の脳梗塞の大きな原因になるのが心房細動。
心房細動はその名の通り心臓が震えるように細かく動く疾患です。
日本人では約170万の人が心房細動になっているそうです。
その多くが高齢の方と言われていますが、私も心房細動経験者ですが40代前半で発症しました。
さて、この心房細動、ほっておくと血栓ができやすくなります。
心臓が不規則に動くことで、血液の流れが早い所と遅い所ができてしまい、よどみができてしまうことが原因のようです。
血栓が血管を通って脳まで運ばれてしまうと、脳の血管が詰まり脳梗塞を発症してしまいます。重度の脳梗塞は寝たきりや車いす生活など重い後遺症が残る可能性があります。
初期で見つけることが大切なのですが、データをとると38%の人が自覚症状が無かったと答えました。しかし残り62%の方は動悸・息切れがあったと報告しています。
私の場合も動悸・息切れがありました。それと何年も続けているスポーツなのに、なぜか筋肉痛になったりしていました。また、症状が進んでいたようで時々心臓がつかまれるような痛みがあり歩けなくなって、立ち止まったりもしていました。幸いなことに健康診断で見つけていただいたので、脳梗塞を起こす前に治療を開始し、現在は完治しています。
しかし健康診断では初期の心房細動を発見することは難しいようです。
なぜなら、「初期は心房細動の発作はたまにしか起きないから」です。
では、いつなるのかとデータを分析したところ、就寝する前など、比較的リラックスしていて、副交感神経が優位な時に心房細動が起こることが多いようです。
心房細動は自分で分かる?
心房細動は脈を測れば自分でも分かります。脈が飛ぶ、運動もしていないのにいつもより脈が早い、などは要注意です。
血圧計で測った場合、普段70くらいの人が120~130が出る、もしくはエラーが出るなどは心房細動の疑いがあるそうなので、早めに医療機関を受診した方がよいそうです。
どんな人が心房細動になるの?
高齢の方、高血圧、お酒をよく飲む、肥満などが当てはまるとのこと。ちなみに私は、お酒をよく飲むくらいしか当てはまっていません。しかし母や親せきも心房細動と診断されたことがあるので遺伝的要素もあるのかもしれません。
今できること
こまめに脈をとり異常があれば早めに医療機関を受診しましょう。
1日30分程度の適度な運動も効果的なようです。そしてお酒はほどほどに。